丸の内事務所の元木です。
先日弊所で設立のお手伝いをしました会社様主催のシンポジウム「"生きる"未来社会の創造」にご招待いただき、代表の花沢と参加してきました。
パネリストは日本アイ・ビー・エム株式会社元会長の北城氏やデザイナーの山本寛斎氏など著名人ばかりで、有意義な時間を過ごすことができました。
北城氏と山本氏は御年71歳ということでしたが、ご年齢を感じさせないエネルギッシュな方でした。
何歳になっても情熱や目標を持つことは大事ですね。
さて、パネルディスカッションの前に東京大学高齢社会総合研究機構特任教授の辻哲夫先生による基調講演「未知の社会 - 超高齢社会への日本の挑戦」がありましてそこで大変興味深いお話を拝聴できました。
今後大都市圏では未曾有の高齢化が進み、社会的なイノベーションが急務だそうです。講演では様々なデータとともに今後の変化をお話いただきましたが、高齢者が半数を占めることになる社会は想像以上に深刻ですね。
辻先生曰く、この急激な変化に対応する鍵は、「在宅医療」を含めた「地域包括ケアシステム」の実現にあるそうです。
具体的には、
@ 地域のかかりつけ医が合理的に在宅医療に取り組めるシステムの実現
A サービス付高齢者向け住宅と在宅医療を含めた24時間の在宅ケアシステムの組み合わせによる、真の地域包括ケアシステムの実現
B あわせて、地域の高齢者が地域内で就労するシステムを構築し、できる限り自立生活を維持する
といったことが重要だそうです。
そして、日常生活圏域(30分でかけつられる圏域)に、医療、介護、生活支援、住まい、予防などのサービス提供が包括的に行われることが必須だそうです。
つまり、「いつまでも地域で暮らすことのできる社会」の実現ということですね。
(ちなみに千葉県の柏市では、上記の取り組みが既に行われているそうです)
「財産管理」、「信託」、「任意後見」など司法書士が権利擁護の場面で必要とされる場面も多いと思いますし、「地域包括ケアシステム」の中核を担うような存在になっていかなければならないですね。